目的
「美女ヶ池」の美しく澄んだ水を取り戻し、池及び周辺の環境を再生する。
人の都合で放流した草魚を、人の都合で駆除する。この理不尽な行いを通して、人と自然のかかわり方を考える機会としたい。
将来的には、活動を通して、参加していただける方、協力していただける方々に、再生状況の報告や、現場見学等を通して、「美女ヶ池」を環境保護、環境再生のあり方を考える場としていきたいと考えています。
美女ヶ池
昔々、この池の畔には八百歳を過ぎてもなお若々しい比丘尼が住んでおり、池の主である大蛇の化身とも伝わるこの比丘尼は、目も覚めんばかりの絶世の美女であったことから「美女峠」「美女ヶ池」の名がついたという美女伝説が残されています。
また、「美女ヶ池」周辺湿地帯は高山市指定文化財に指定され、4月には1万株のミズバショウが花を咲かせるとても自然豊かな池で、現在にいたるまで、飛騨に住む人なら一度は訪れる癒しの場として親しまれてきました。
水が濁った
そんな、自然豊かな池ですが、十数年前から、水は濁り、昭和の頃の美しさが失われています。周辺の湿地帯のミズバショウも年々その数は減少傾向にあり、存続が危ぶまれています。水の濁りだけでなく周辺の植生環境にも問題を抱えていると思われます。
何故水が濁ったのか、このまま放置しても大丈夫なのか、調査なども行ってきましたが、原因の特定には至りませんでした。ジュンサイ等が水質改善に効果があると聞き、ジュンサイを植栽した事もありました。効果はありませんでした。
そんな時、「草魚」と言う魚の話を伺いました。草食の外来魚で、昭和の頃にはダムや池などの水草や藻の除去の為、多く放流されていた魚のようです。しかし、その「草魚」が水草やジュンサイを食べつくし、自然の浄化機能が失われ、餌である水草を食べつくし今度は、岸辺の草を食べ、土手を崩し、最終的に池が濁り水になってしまうそうなのです。伺ったのは「草魚」を駆除して池の水質を改善したというお話でした。
お爺ちゃん?
十数年前、私のお爺ちゃんは「池を覆うジュンサイを減らせば、手漕ぎボートなどで遊ぶ人たちがもっと楽に漕げ、もっと楽しめるのでは!」と考え「草魚」を放流していたのです。
池を訪れる方のことを思って行ったことで、お爺ちゃんに責任はないのですが、ネットや書籍などを調べるうち、水の濁った一因は「草魚」の可能性が高いという結論にいたりました。
私が植栽したジュンサイも、この草魚たちに食べられ全滅していたのです。
環境の再生
水質の悪化ももちろんですが、水草のなくなった池で小魚たちはどうなったのだろう?ミズバショウの減少の原因にもなっているのかも?このまま放置していては、環境はますます悪くなるばかり。そこで、水質の改善と、周辺環境を再生するプロジェクトを立ち上げることにしました。
まずは何から取り組めば良いのか?
最初に、水質が悪化した一因と考えられる「草魚」の駆除をしようと考えました。農業用水としても利用される池のですので、農閑期に池の水を抜いて「草魚」を捕獲しようと考えました。しかしながら、あまりにも大規模な作業になること。池には微生物や他の生き物も生息していること。われわれ素人が適当な考えで行って良いものか?知識のある方のアドバイスや調査。環境再生の計画立案、それを実行に移す組織作り、応援してくれるサポーター作りなど、まず行わなければならない事がたくさんあります。
第一弾の具体的な取り組み
- 美女ヶ池の現状を知ってもらうこと。
- 広く多くの方に関心を持ってもらうこと。
- 楽しくワクワクとスタートできる企画にすること
- 中心となる組織を作ること
- 専門機関の調査とアドバイスをもらうこと
- 今後の環境再生計画と行動計画を作ること
- 以上にまずは取り組みたいと考えました。
草魚釣大会
まずは、知ってもらう、関心を持ってもらうための行動として、「草魚釣大会」を行います。多くの方と楽しみながら、第一歩を踏み出したいと計画しております。また、大会当日にはプロジェクト概要と意義を参加者、見学者の方々にお伝えしたいと考えています。現地を訪れた方はもちろん、協力いただいた方が、これから美しさをとり戻してゆく美女ヶ池に関心を寄せ、その未来に「ワクワク!」していただけるようなスタートにしたいと考えています。
このプロジェクトへの支援をお願いいております。
詳細はFBでも公開しております。